探検と変化 Conley Woods [翻訳・後編]

yumetorae.hatenablog.com

続きです。

ここからはちょっと自己啓発本みたいな内容でした。

 

★★★

 

Change (Just Dance)
変化・・・ただ踊ること

 

人生探検を続けるうちに、レッドロック野外劇場のショーに行く機会があった。そのショーはミュージカルスタイルのショーであり、まさしく私が苦手としていたものだったが、何事も経験だと自分に言い聞かせ、思い切って挑戦したものだ。

 

ショーでは何千という人々が、一つの音楽のもとそれぞれ好き勝手に踊り狂っていた。なんとも異様な光景を前に、私の心は動かされた。――私が抱えてきた劣等感や不安は、今この瞬間必要ないものだ。
そうして私は踊りだした。
まったくもって上手ではなかったが、ショーの中で初めて楽しい気分に浸ることができた。これはとても大きな前進だった。
「周りからどのように見られるだろうか」「失敗するだろうか」といったネガティブな感情から解き放たれ、成功や失敗とは無縁の、純粋に楽しめるものに出会うことができたのだ。

 

マジックで例えて説明しよう。
私たちはマジックのゲームにおいて何度でも負けを味わう。負けは多くの場合失敗を意味し、時につらい体験となる。
もし勝敗とは別の次元で、ゲームに関連する何かを愛することができればどうか。あなたはその何かを(成功・失敗とは無縁に)純粋に楽しめるだろう。
私にとって、マジックにおけるそれは「デッキを組むこと」であった。つまり、私の創造性と私の知識をデッキとして表現することが大好きであった。

 

独創性に富んだデッキでゲームに勝つことは《意外な授かり物/Windfall(USG)》であり、この上ない追加報酬である。
一方で、そのデッキで負けることは必ずしも失敗を意味しない。
トーナメントの後に、時折私は自分のデッキ選択や方針を後悔したが、デッキ構築のために費やした楽しい時間を後悔することは決してなかった。
幸福なデッキ構築時間は私の原動力であった。その時間があったからこそ、私は手痛い敗北を繰り返しつつ何度でも蘇った。

 


音楽とそれに伴うダンスは、私の人生においてありふれたものとなっていった。
月に1~2回はミュージカルショーに顔を出すようになっていた。気が付けばその頻度は週に1回、週に2~3回と増えていった。
次第にインターネットでダンスに関するコンテンツを見るようになり、私は様々なダンススタイルを知った。体が望むままに自由に踊っていた私だが、知識が増えるにつれ、苦手な動きを克服すべく努力するようになった。

 

この一連の流れは、まさしく私がマジックにおいて延々行ってきたものと同じであり、非常に楽しい体験である。
情熱とはなんと予期できぬものか。数か月前であれば、私は自分の「ダンスする能力」を100ドルで喜んで売っただろう。しかし、今の私はそのダンスをするために100ドルを払い続けている。

 

ダンスとの出会いは文字通りの《大変動/Cataclysm(EXO)》であった。ダンスは私がマジックのために放棄した様々な領域に次々良い働きをもたらしてくれた。
第一に、私の体重はみるみる落ち始めた。これまで全く運動をしてこなかったわけであり、当然と言えば当然だ。
第二に、ナイトライフでダンスの夜遊びを繰り返すうちに、コミュニケーション能力が見違えるほどに成長した。
経験が人々に自信をもたらすことは言うまでもない。今の私は、これまでの私と全くもって別人である。

 


Breaking Boundaries
境界突破

 

14か月の間に、私の体重は160ポンド(73キロ)も落ちた。私は今新たな情熱に燃えていて、その情熱は過去意識的に避けて通っていたものに向けられている。
ハワイのプロツアーの後、ずるずるとマジックを続けていたら今の私はどうなっていただろうか。
私には変化が必要であり、それに従い新たな物事に挑戦した。ただそれだけで、かけがえのないものを手にした私がいる。
上述の通り、初めて私がダンスをした時、それをする必然性や必要性は全くもってなかった。
言ってしまえば、その時だってダンスを避けようと思えば簡単に避けられた。しかし、私は自分から心の落ち着く部屋を飛び出し、ついに宝物を手に入れた。

 

あなたは今自分が愛している物事との出会いを覚えているだろうか。
人間はある特定の仕事をすべく運命づけられ、生まれてくるものではない。ある特定の歳になると、「君はこれに夢中になってね」と誰かに情熱を割り当てられることもない。
人間は発見を得意とする生き物で、情熱はその発見によって火がともされる。
もしあなたが何か新しいものを探検しなければ、何がその火をともせるだろうか。いつも同じことをしていて、いつもと違う気分に浸れるだろうか。
もし今あなたが幸せであればそれで良い。もし今あなたが幸せでないならば、「いつもと同じ」はあなたにとって最悪の敵である。

 

マジックは多分に変化するゲームである。その時々で使えるカードは変わり、それらは常に複雑に絡み合う。
流動的なマジックというゲームの中で、変わらない何かを自分で発見できれば、それは非常に有益であろう。
有益なあまり、その変わらない何かから自分を遠ざけることに恐れを抱いてしまうようになる。
そこで自分に問いかけるのだ。――変化しないことを選び続けて、私は何を得られる?
もしあなたが幸せでないことを自覚しているならば、その何かを守り続けることに何の意味がある?

 

人は変化におびえてしまう。「ダンスしなくて良い居心地の良い泡」から飛び出すために、28年間を要した私にはそのことがよくよくわかる。
28年の間に、ダンスがいかに素晴らしいかを読んだことがあった。
ロダンサーの信じられないような動きを見たことがあった。
ダンサーのハチャメチャな恋物語を見たことがあった。
私を「もっと踊ろう」という気にさせるものはそこに存在しなかったが、唯一私をその気にさせたのは、自分で踊ってみるという体験だった。
変化は恐ろしい。しかし、変化の先にかけがえのないものを見つけた今、変化しないことはもっと恐ろしいように感じられる。

 


Magic, Life, Happiness
マジック。人生。そして幸福。

 

あなた方の中には、マジックに行き詰ってこのコラムを読んでいる人もいるだろう。
そういう人は、自分のことを「構築が下手」とか「コンボデッキが下手」と結論付けているに違いない。
「シールドは運ゲー」と結論づけて、シールドフォーマットを避けている人もいるかもしれない。
マジックに対して、もとい人生に対して、あなたはどのように考え、答えを出しただろうか。
私にとってダンスがそうであったように、あなたは既に自問自答し終わった問から、さらに良い結論を導きだせ得る。
その時良い結論が導きだせないとしても、自問自答を再び繰り返す中で、自分という存在はより明確になっていく。
もし自問自答が過去の自分の誤りを証明した時、それはあなたのマジックキャリア、人生において一生ものの変化につながる。

 

画材を買い、あなたが思っていたようにマジックのカードを書きかえてみよう。そのうちマジック・オンラインをダウンロードして、PTQに向けて練習し始めればいい。
マジックをしているから他のことができないなんてことはない。
望めば望むように人生は生きやすく、楽しくなる。

 

これから冒険の旅を始める人生探検家諸君、気を強く持ち、自分に正直であれ。さすれば全てはうまくいく。
読んでくれてありがとう!

 

コンリー・ウッズ / Conley Woods

Conley Woods (@Conley81) | Twitter

 

追伸:
最近自分のダンスの練習セッションを録画してみた。
この動きはこれで良いのか、というような疑問はまだまだ尽きない。そこで、その録画をアップロードしようと思う。
そのためには新しいカメラと編集ソフトが必要で、まだアップロードには時間がかかりそうだ。
もし今すぐ私のダンスを見たいという人がいれば、私のFacebookページを見て頂きたい。