複雑な味がするものは美味しい
東京に出張だった。一人だったので、帰りに学生時代よく行ったカレー屋に寄った。
池袋は立教通り沿いのSHANTiというお店。スープカレーのメッカ・札幌発祥のお店で、高田馬場や渋谷、原宿にも店舗があるらしい。
ベジタブルカレー6辛で1160円なり。辛さは40段階(!?)あるけど、5辛でさえメニューに「超辛」と書かれているので舐めてはいけない。
個人的に6辛はカレーの辛さと野菜の甘みが混ざり合ってちょうど良いあんばい。よくわからないが色々溶け込んでいるであろうスープには、ボギャ貧の僕では語り得ない豊かで深い味わいがある。
カレーを食べている間は、スマホをいじるでもなくぼーっと大学時代のことを思い返していた。疎遠になってしまった大学の友人のこと、ろくに覚えていない学問のこと、当時の元カノ、このカレー屋によく来てた頃のスタンダードのメタ......
「懐かしい」という感情はこのカレーのように複雑な味がする。そして、複雑な味がするものはきまって美味しい。
昔話ばかりするおっさんやおばさんはきっと「懐かしい」の虜、というか中毒になっているのだろう。かくいう僕もこんな日記を書き出すのは立派な兆候と言える。