人類はゲームが下手

 

So, closing notes. I do want to stress that when I’m pointing out mistakes I believe Sam or Josh made, I’m not suggesting that that they’re bad players. If you watch my matches on coverage, or literally anyone’s, you’ll find mistakes every turn cycle. Everyone is bad at Magic.
Note that this means if you’re not seeing the mistakes in your own games, you’re not looking hard enough.

a soundtrack of sorts — all I find are souvenirs from better times

 

対戦ゲームをしていると相手は上手い(気がする)のに自分は下手すぎセンスなさすぎで辞めたくなることがわりとある。が、プロツアーチャンプのAllen Wuはブログでこう書いている。
Everyone is bad at Magic.
誰もがマジックへたくそなのである。この考え方は精神衛生上とても良い。そしてマジックに限らず色々なゲームに応用することができる。

 


この考え方においてはEveryone(とはつまりevery person――ようするに人間)なら誰でもゲームが下手なので、人間であってかつゲームがうまいものは存在しないことになる。対偶はゲームが下手でないなら人間でない。
ゲームのうまさを数値化したら人間は皆負の値を持つのだろう。0以上の数値を持つのは囲碁やチェスならスパコンAI、宇宙人をeveryoneに含めないなら格ゲー星人やハースストーン星人であって、有名プロプレイヤーの〇〇さんもサーバーランク1位の××さんも人間である以上ゲームは下手でマイナスなのである。(しかしそういった人のゲームうまさ値は0に近い数値ではあると思われる)

このトンデモ理論では「ゲームが上達する」とは「うまさ値が0に近づく」ことであり、うまさはあくまで0が上限のため人間は無限に上手くなることはない。今うまさ値が-500万の人はただ+500万を目指せばいい。
うまさ値は架空の数値だが、それでもこの天井があるという感覚は個人的なモチベーション維持に大いに役立っている。ランクポイントや順位は増減があるが、うまさ値は考えながらやればやるだけ0に近づいていく。

 


さらに、この考え方は個人的にもう一つ大きな効果を持っている。
僕は今Hearthstoneのバトルグラウンドをメインでプレイしていて、レートは12500くらい、NAランキングは120位くらいだからそうそうたるメンツとマッチングする。
dog, wobbleweezy, purple, tom60229, roger, twelvewinsHSなど有名どころは枚挙に暇がない。僕は昔HSのesportsシーンの追っかけをしていたので、そういったプレイヤーと自分が対戦できるのは嬉しく思う。嬉しく思うが、じゃあ勝てるかと言われると最初はびびって勝てる気がしなかった。ポーカーにはFear Equityという言葉がある。相手のイメージにびびってる人は既に相手に有利を握られている状態にある。
Everyone is bad at Magicはこの恐れを軽減してくれた。有名プレイヤーは確かに僕より数段上手いが、同じ人間である以上ゲームは下手なのである。実際+2/+2を意味もなく損したり、時間がなくて構成の方向性を見誤るようなことはdogでもXixoでもtwitchで見ていれば誰でもやる。最近は格上相手にも「へたくそ同士仲良くやっていこうや」と思うようになった。

オンラインゲームの良いところは有名プレイヤーと対戦しやすいところ。実現可能性でいえばジョコビッチとテニスで国際試合するよりはRasと撃ち合ったりFakerとレーン戦する方が身近である。だがいつまでも「会っただけで満足」のファンボーイではいられない。Everyone is bad at Magicは一般人の理論(?)武装として優秀である。


ところでこの「うまさ値」という基準は漠然とでも認識しておくと役にたつことがあるように思う。
BGの例でいうと、ノーマル光牙でミニオン育ててるだけで1位になれる卓もあれば、カドガーでチビラグ4枚引いてようやく1位になれる卓もある。マッチングする相手のうまさ値によってヒーローやミニオンの評価は変えるべきであろう。
カードゲームでいえば相手の手札のレンジがそのプレイヤーのうまさ値次第で大きく変わるように思う。とっちらかってきたのでこの辺はまた今度。